お店に行って販売されているズワイガニを見ると、小さめのズワイガニで一杯(一匹)400gくらいです。では、ズワイガニの400gって一体どれくらいのボリューム(食べ応え)なのでしょう?
ここでは、丸のままの「姿(ラウンド)」に限らず「ポーション」(殻を剥いだもの)400gについても、実際に食べられる量と満足度についてお話しします。
ズワイガニ400g、大きさや食べられる実際の量
400gと言えば大玉リンゴ1個分の重量と同じくらいです。通販や店頭で販売しているズワイガニには、丸々一杯(一匹)の全くカットしていない「姿(ラウンド)」や殻を剥いだ「ポーション」がありますが、400gといった場合に実際に食べられる量はどのくらいなのでしょう?
丸々一杯の「姿(ラウンド)」は捨てる部分が多そうだと言うのは分かりますが、殻を剥いだ「ポーション」はどうなのでしょう?
実は、「ポーション」といった同じ名称の商品でもカットの方法や部位によって、食べられる量が大きく違うんです。
それでは、これから、「姿(ラウンド)」と「ポーション」の別に、ズワイガニ400gの実際に食べられる量についてお話していきますね。
姿(ラウンド)
一杯丸ごとのカニが「姿(ラウンド)」です。「丸」と呼ばれる場合もあります。ズワイガニの「姿(ラウンド)」400gの大きさは上の写真の状態で幅が約30cmほどです。身近な食材でイメージすると2枚の食パンを横に並べたくらいの大きさなので、ちょうど女性の両手に乗るサイズです。思ったより大きいと感じる人がいるかも知れませんが、「姿(ラウンド)」のカニ400gは、甲羅や食べられない部分が含まれていますので、食べる量としては多くありません。
例えば、茹でたズワイガニ400gを購入すると実際に食べられる量は、およそ3割、120g程度です。
ズワイガニの「姿(ラウンド)」は、豪華に見え、カニ味噌も堪能できます。また、どういった食べ方でもできますが、食べるには殻などを剥く手間がかかり、殻など捨てる部分も多くなります。
ポーション
カニの殻が剥かれた状態で販売されているものがポーションです。殻が少ない分、同じ400gでも、「棒」(下の図参照)の部分などは「姿(ラウンド)」に比べ食べられる量はかなり多くなります。
ただ、この食べられる量(可食量)が多いと思われているポーションですが、購入に当たっては注意が必要です。
カニの「カット」の方法や「部位」によって食べられる量が大きく違ってくるからです。
カットの方法には、「完全むき身(フルポーション)」、「半むき身(ハーフカット)」があります。
また、部位には、「(親)爪(掌部)」、「爪下」、「棒(長節)」、「ラッキョ(腕節)」、「南蛮(前節)」があります。
それでは、さらに「完全むき身(フルポーション)」と「半むき身(ハーフカット)」ごとに、どのように違うのかもう少し詳しくお話ししましょう。
完全むき身(フルポーション)
「完全むき身(フルポーション)」とは、脚の殻を上下全て剥いだものです。ただ、完全と言っても、全ての殻を剥いで販売されているものは少なく、ほとんどの商品は、持ち手の部分は殻を剥がずに付けたもの(上部写真参照)になっています。カニ脚の部位で最も食べられる量の多いものは、「棒」です。「棒肉フルポーション」といった名称で販売されています。その量は(殻付きの持ち手の部分「ラッキョ」があるため)全体(400g)の7割程度、280gほどです。これなら1人分としてもそれなりの食べ応えがあります。
また、「爪下」の食べられる量は、(ボンボリを持ち手にしてあり)全体の6割程度、240gほどの食べ応えになります。「親爪」や「南蛮」で食べられる量は(爪先を持ち手にしてあり)全体の4割5分程度、180gほどの食べ応えになります。
ただ、これらは、ショップによって、持ち手の部分の大きさや「棒」で爪先まで付いたもの、また、色々な部位が一緒になって販売されているものなどがあり変わってきます。購入前には、必ず商品の写真や説明、口コミ欄を見て確認するようにしましょう。
半むき身(ハーフカット)
「半むき身(ハーフカット)」とは、殻の上半分をカットして取り除いた状態のもので、「ビードロカット」と呼ばれることもあります。殻の量が「完全むき身(ポーション)」より多いため、食べられる量としては少なくなります。ただ、食べ応えは減るものの、殻から出汁が出るため、鍋料理に合うカット方法になっています。食べやすさとおいしさを兼ねたカット方法と言うこともできます。
「半むき身(ハーフカット)」は、概ね「完全むき身(フルポーション)」の各部位ごとに食べることができる量の1割を引いた量、「棒」は全体の6割程度、240gほど、「爪下」は全体の5割程度、200gほど、「親爪」「南蛮」は全体の3割5分程度、140gほどです。
ただ、「半むき身(ハーフカット)」は、鍋料理で使用することが多く、他の具材と一緒に煮込むと、食べ応えの量としては、「完全むき身(フルポーション)」ほど気にならないかも知れません。
なお、これらの量は、「完全むき身(フルポーション)」と同様、ショップによってカット方法などが微妙に違っていますので、こちらも購入する前には必ず確認しておきましょう。
冷凍ズワイガニ400gは、解凍すると量が減る!その理由とは
通販のカニはほとんどが冷凍です。冷凍のズワイガニは食べる前に解凍しますが、解凍するとカニの重量は減ってしまいます。
その理由は、冷凍されたズワイガニには「グレース」と呼ばれるものが付着しているからです。グレースは、美味しい冷凍ズワイガニには必須の処理です。ここではグレースについ簡単に説明しましょう。
グレースとは?
グレースは冷凍カニの表面につけられた氷の膜です。「グレース加工」と表記されている場合もあり、薄い氷の膜でカニを覆う事によって旨み成分であるカニの水分を保ったり、輸送中の衝撃からカニ身を保護するという目的で表面に付けられています。
グレース量の目安
業者によって違いはありますが、グレース量は総重量の2割程度が一般的です。つまり、ズワイガニ400gならグレース量は約80g。400gのズワイガニ(姿・ポーション・ハーフカット何でも)であれば、解凍後の重量は320gになります。
そして、冷凍されたズワイは、生のカニを冷凍した「生冷凍」のズワイガニと、ボイルしてから冷凍した「ボイル冷凍」と呼ばれる2つの種類があります。両者のグレース量に大きな差はありません。
ただ、上手に解凍しないと、グレースと一緒にカニの旨み成分も抜けてしまいます。グレースはズワイガニの旨み成分を逃さないために付着させていますが、解凍方法を失敗するとグレースと一緒に旨みまで失ってしまいす。
姿(ラウンド)・棒ポーションのズワイガニ400gは何人が満足できる量?
※大人1人がカニ身だけ食べて十分満足できる正味量を400gとして、ここでは、復習も兼ねて、実際に「姿(ラウンド)」、「棒」の「完全むき身(フルポーション)」、「棒」の「半むき身(ハーフカット)」400gを食べたときの満足できる人数と大人一人が満足するために必要な量を確認しておきましょう。
※「大人1人がカニ身だけ食べて十分満足できる正味量を400g」については、個人差や子供やお年寄りが食べる量の違いもありますので、例えば、日頃家族で食べている十分満足と思われる牛肉の量などを参考に調整が必要です。
「姿(ラウンド)」400g
「姿(ラウンド)」400gを解凍(320g)して実際に食べられる量(3割)
→ 正味 96g
「姿(ラウンド)」400gで満足できる人数
→ 0.24人
一人で正味 400gを食べるために必要な「姿(ラウンド)」の量
→ 1,670g(冷凍400gの「姿」なら約4杯)
「姿(ラウンド)」400gを解凍してグレース80gを取り、殻やがにをすべて外すと正味96gほどになり、姿400gで満足できる人数は0.24人になります。
つまり、ズワイガニ以外の具材も加える鍋料理などで食べない限り一人前にも満たない量です。カニだけでお腹いっぱいにするためには、400gの「姿(ラウンド)」なら4杯が必要になります。
「棒」の「完全むき身(フルポーション)」400g
「棒」の「完全むき身(フルポーション)」400gを解凍(320g)して実際に食べられる量(7割)
→ 正味 224g
「棒」の「完全むき身(フルポーション)」400gで満足できる人数
→ 0.56人
一人で正味 400gを食べるために必要な「棒」の「完全むき身(フルポーション)」の量
→ 714g
「棒」の「完全むき身(フルポーション)」400gを解凍してグレース(約80g)を取り、殻付きの手持ちの部分を除くと正味 224gほどになります。カニ脚の部位で最も食べ甲斐のある「棒」ですが、「棒」のみで十分お腹が一杯になる量ではありません。ただ、一般的な食事は、他の料理又は他の具材も一緒に食べるのが通常ですので、その場合はカニを十分満足できる量とも言えます。
「棒」の「半むき身(ハーフカット)」400g
「棒」の「半むき身(ハーフカット)」400gを解凍(320g)して実際に食べられる量(6割)
→ 正味 192g
「棒」の「完全むき身(フルポーション)」400gで満足できる人数
→ 0.48人
一人で正味 400gを食べるために必要な「棒」の「完全むき身(フルポーション)」の量
→ 833g
「棒」の「半むき身(ハーフカット)」400gを解凍してグレース(約80g)を取り、殻付きの手持ちの部分を除くと正味 192gほどになります。「棒」のみでは少し物足りないといった量です。ただ、こちらも、一般的な食事は、他の料理又は他の具材も一緒に食べるのが通常ですので、カニ鍋などなら満足できる量とも言えます。
食べ応えの点だけで見ると、見た目のインパクトは姿ガニが一番ですが、殻の分量が一番少ない「棒」の「完全むき身(フルポーション)」がNo.1なことが分かりますね。
まとめ
・ ズワイガニ400gは、カット方法や脚の部位によって可食部の量がかなり変わる。
・ 400gのズワイガニは
「姿(ラウンド)」=正味 96g、0.24人分
「棒」部分の「完全むき身(フルポーション)」=正味 224g、0.56人分
「棒」部分の「半むき身(ハーフカット)」=正味 192g、0.48人分
・ 400gのズワイガニは解凍すると重さが2割減る。
・ ズワイガニは「姿(ラウンド)」が一番食べられる量が少ない。
・ ズワイガニは「棒」の完全むき身(フルポーション)が食べ応えNo.1
大人1人が十分満足できるズワイガニは400gといっても、カット方法や部位によってかなり違いがありましたね。ほかにも、冷凍カニを解凍するとグレースが溶けるため、購入時よりもズワイガニの重量が減ることもわかりました。
姿なら鍋料理にして、フルポーションやハーフカットならば一品料理としてズワイガニを食事に加えると400gでも堪能することができます。ズワイガニだけで楽しみたいときは、次の「ミナコのおすすめ」のショップでもう少し量が多いポーションを選ぶと満足できますよ。
ミナコのおすすめ
カニ通販では非常に多くの商品が販売されていますが、同じ名称の商品でもショップによって内容が大きく違っています。例えば、サイズの2~3Lサイズでも充分な太さがある商品やそうでない商品があります。実はポーションのサイズって、2Lサイズなら何cmといった決まりはないんです。そういったこともあって、写真や説明、また、口コミで実際の商品を確認しておくことはとても大切なんです。でも、これって、結構難しいんです。
ミナコもこれまでたくさんのショップからカニを取り寄せて食べてきましたけど、失敗も多くありました。そうした中でおすすめするのは、コストパフォーマンスに優れているこちらのショップです。お客からの声を聞いて改良を重ね「ネットショップ大賞」12年連続第一位のショップ。特にズワイガニのポーションは超おすすめです。